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論文

Oxygen potential, oxygen diffusion, and defect equilibria in UO$$_{2 pm x}$$

渡部 雅; 加藤 正人

Frontiers in Nuclear Engineering (Internet), 1, p.1082324_1 - 1082324_9, 2023/01

UO$$_{2}$$の酸素ポテンシャル及び酸素拡散係数は燃料性能に大きな影響を与えるため、多くの実験データが取得されてきた。しかしながら、1673 K以上の高温領域における酸素ポテンシャル及び酸素拡散係数のデータは非常に少ない。本研究ではこれらのデータを取得し、欠陥化学によって解析することを目的とした。1673-1873 Kにおける定比組成近傍のUO$$_{2}$$の酸素ポテンシャル及び酸素化学拡散係数を気相平衡法によって測定した。測定した酸素ポテンシャルと文献値のデータを欠陥化学により解析し、UO$$_{2}$$の酸素ポテンシャルを温度及びO/U比の関数として定式化した。本研究で得られた酸素化学拡散係数は文献値との比較から妥当な値と判断された。酸素ポテンシャルの測定結果から酸素化学拡散係数は酸素分圧依存性を有することが推測されたが、実験データから明確な依存性は確認できなかった。

論文

Analysis of maximum voltage transient of JT-60SA toroidal field coils in case of fast discharge

Novello, L.*; Cara, P.*; Coletti, A.*; Gaio, E.*; Maistrello, A.*; 松川 誠; Philipps, G.*; Tomarchio, V.*; 山内 邦仁

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 26(2), p.4700507_1 - 4700507_7, 2016/03

 被引用回数:7 パーセンタイル:39.7(Engineering, Electrical & Electronic)

The voltage transient appearing across and inside the toroidal field (TF) coils of JT-60SA in case of fast voltage variation, such as a safety discharge operated by the quench protection circuit (QPC), can be significantly high. In fact, the voltage distribution between coils and inside the winding can be not uniform during fast transient, being influenced by the presence of parasitic capacitances. A simplified electrical model of the TF coils has been developed to investigate this aspect. The obtained model has been used in conjunction with an electrical model of the TF circuit elements, including a simplified model of the QPC. The worst case in terms of transient voltage applied to the winding has been identified, corresponding to a fault to ground occurring just after QPC operation. It has been verified that the resulting voltage is largely inside the coil insulation capability defined by performed insulation voltage tests.

論文

Interactions between anionic complex species of actinides and negatively charged mineral surfaces

山口 徹治; 中山 真一; 吉田 崇宏

Radiochimica Acta, 92(9-11), p.677 - 682, 2004/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:40.72(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

アクチニド元素等がおもに陰イオン種(Th(CO$$_{3}$$)$$_{5}$$$$^{6-}$$, Am(CO$$_{3}$$)$$_{3}$$$$^{3-}$$, Np(CO$$_{3}$$)$$_{2}$$(OH)$$_{2}$$$$^{2-}$$, UO$$_{2}$$(OH)$$_{4}$$$$^{2-}$$, NpO$$_{2}$$(OH)$$_{2}$$$$^{-}$$, Sn(OH)$$_{5}$$$$^{-}$$及びPb(OH)$$_{3}$$$$^{-}$$)として溶存する条件で、負に帯電した鉱物表面への吸着を調べた。これらの元素が溶存していることを溶液調整2日後に確認した後、鉱物($$gamma$$-アルミナ又はシリカ,AEROSIL製,比表面積:10$$^{5}$$m$$^{2}$$kg$$^{-1}$$)を添加した。2日間以上吸着させた後、分画分子量10$$^{4}$$daltonの限外フィルタで固液を分離し、溶液中におけるこれらの元素濃度を分析した。実験は室温(25$$^{circ}$$C)のアルゴン雰囲気下で実施した。求められた分配係数は、pHや炭酸イオン濃度に対して単調に減少し、下げ止まりが見られなかった。このことから、実験を行ったpH範囲では負電荷を持つ錯体と負に帯電した鉱物表面との間に作用していたのは、おもに静電的な反発作用であったと考えられる。

論文

Hydrogen migration in electron irradiated Pd based dilute alloys around the 50 K anomaly

山川 浩二*; 知見 康弘; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*

Journal of Alloys and Compounds, 370(1-2), p.211 - 216, 2004/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.44(Chemistry, Physical)

Pd系希薄合金(Pd-1at.% Fe-H及びPd-1at.% Ag-H)における水素の移動について、50K付近の電気抵抗測定により調べた。0.5MeV電子線を15K以下で照射することにより不規則化した水素原子は、試料の昇温中に原子移動により規則化した。このときの電気抵抗の回復曲線には、電子線照射した試料では2つのサブステージが、急冷した試料では1つのステージのみが見られた。各ステージでの水素の移動エネルギーは、規則化に起因する電気抵抗変化をクロスカット法で解析することにより得られた。低温ステージでの移動エネルギーは高温ステージよりも小さく、高温ステージでの値は急冷の場合と同程度であった。Pd系合金に関して、照射による水素原子の不規則化と急冷によるものとの違いについて議論する。

論文

Structure evolution and corresponding electrical properties in weakly bound Co-C60 mixture

境 誠司; 楢本 洋; Xu, Y.; Priyanto, T. H.; Lavrentiev, V.; 鳴海 一雅

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.788, p.L11.49.1 - L11.49.6, 2004/00

真空同時蒸着法によりCoとC$$_{60}$$の混合物質薄膜を作製して、Co濃度の関数として微視的構造変化と電気的特性を評価した。Coも濃度としては、CoxC$$_{60}$$ (x: C$$_{60}$$分子当のコバルト原子数)の形で、x=0.5-700の範囲で制御した。混合による薄膜の体積膨張とC$$_{60}$$分子振動のラマンモードの低波数側へのシフト量をCo濃度を制御して評価することにより、混合物質の構成要素としては、C$$_{60}$$にCo原子が配位したC$$_{60}$$よりなる基相と析出したCo超粒子であることを示した。さらに詳細な解析から、C$$_{60}$$基相中ではCo原子からC$$_{60}$$に1個の電子供与が生じ、x=4でこの現象は飽和することを見いだした。また混合物質の電気伝導特性は、Co濃度に依存した、異なった伝導特性を示した。すなわち低濃度から順に、x$$leq$$4では、C$$_{60}$$基相に由来すると考えられる半導体的温度依存性を示すこと、4$$<$$x$$<$$60では孤立Co粒子が関与するバリアブルレンジホッピング機構が支配的であること、さらにx$$geq$$60の高濃度では、Co粒子間にパーコレーション経路が形成されることによる金属伝導機構が作用していることなどを明らかにした。

論文

Study of residual stress for c/c composite by neutron scattering

馬場 信一; 石原 正博; 皆川 宣明; 鈴木 淳市

Proceedings of International Conference on Advanced Technology in Experimental Mechanics 2003 (ATEM '03) (CD-ROM), 4 Pages, 2003/09

本論文の目的は、円筒型の炭素繊維強化炭素複合材料の製造過程で発生した層間剥離(クラック)の原因である残留応力分布を明らかにすることである。残留応力の測定は日本原子力研究所の第3号原子炉に付設した中性子散乱実験施設の残留応力測定装置(RESA)を用いて行った。残留応力測定の結果、円筒型炭素複合材料の内部には圧縮応力が分布しており、その巨視的な残留歪み/応力はおもに材料内部に分布している気孔の変形として吸収されることがわかった。

論文

Defect production and radiation annealing in platinum irradiated with high-energy heavy ions

知見 康弘; 岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 209, p.159 - 164, 2003/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:21.31(Instruments & Instrumentation)

白金薄膜に$$sim$$10K以下で高エネルギーイオン照射したときの欠陥の蓄積を電気抵抗率測定により調べた。実験結果は欠陥生成と選択的照射アニーリングを記述するようなモデルを用いて解析された。高エネルギー($$sim$$100MeV)重イオン照射において、電子励起による照射アニーリングがおもに照射初期に観測された。欠陥蓄積曲線及び欠陥回復スペクトルから、電子励起によって誘起された格子の擾乱に相当する実効温度が見積もられた。

論文

Structure and electrical characterization of VN$$_{x}$$ prepared by reactive pulsed laser deposition

Dai, Z.*; 宮下 敦巳; 山本 春也; 鳴海 一雅; 楢本 洋

Journal of Physics; Condensed Matter, 11(3), p.733 - 740, 1999/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:16.49(Physics, Condensed Matter)

窒素ガスふん囲気のもとでV金属を蒸発させることにより、サファイア基板上にVN$$_{x}$$薄膜を合成し、結晶性及び化学量論比を、AES,XRD,RBS/チャネリング法により評価した。その結果、ほとんど化学量論比に近いVN$$_{0.96}$$層がサファイア(0001)基板と一軸に沿って整合した形で(双晶を形成)成長する条件を見いだした。電気特性に関しては、抵抗比(10Kと300K)が1.4~3となり、少し低い値となっているが、これは双晶構造を反映したものと考えられる。

論文

Change in electrical resistivity of nuclear graphite and carbon materials during low cycle fatigue

衛藤 基邦; 小西 隆志*

炭素, (186), p.30 - 35, 1999/00

IG-11黒鉛、PGX黒鉛及びASR-ORB炭素について、室温における疲労試験中の電気抵抗変化を測定した。応力負荷は引張-圧縮型で行い、負荷速度は約2.2H$$_{Z}$$とした。引張及び圧縮方向の最大負荷応力は両方向で等しく設定した。電気抵抗は試験片のゲージ部に押しつけられた銅製針を用いて四端子法によって測定した。その結果、IG-11及びPGX黒鉛では、疲労サイクル中、最大圧縮応力の時、最大電気抵抗に、最大引張応力の時、最小電気抵抗になった。一方、ASR-ORB炭素では、逆の傾向になった。また、電気抵抗は疲労サイクル数の増加とともに増加したが、これは主として引張負荷応力に起因すると考えられた。電気抵抗増加-疲労サイクル数曲線には、疲労破壊が起こる以前に抵抗増加率が上昇する点が存在していた。この事実は、疲労試験中電気抵抗測定が疲労破壊予測に応用できる可能性を示している。

論文

Electrical insulation design and monitoring of the ITER magnet system

吉田 清; 飯田 文雄*; R.Gallix*; S.Sadakov*; R.Vieira*; J.Stoner*; C.Sborchia*

Fusion Technology 1998, 1, p.807 - 810, 1998/00

ITER用超電導コイルのような巨大なインダクタンスでの地絡や短絡は大事故の可能性がある。そのため、エポキシ樹脂を用いた複合材料である固体電気絶縁を採用した。また、クライオスタットを貫通した給電線の電気絶縁を監視する方法を提案する。

論文

Experimental results at pulse test facility(PTF) of butt joint used in ITER CS model coil outer module

小泉 徳潔; 寺沢 充水*; 布谷 嘉彦; 高橋 良和; 安藤 俊就; 辻 博史; P.Michael*; A.Zhukovsky*; J.D.Hale*; R.Lations*; et al.

Proc. of Int. Cryogenic Engineering Conf. (ICEC17), p.523 - 526, 1998/00

ITER-CSコイルの層間接合のために日本チームが開発したバットジョイントのパルス磁場下での安定性及び交流損失の測定を米国MITのパルス試験装置を用いて行った。交流損失は、1.2T,0.4T/Sの条件に対して、約7Wと評価された。これは、十分低い値であり、ITER-CSコイルの層間接合部の要求仕様を満足する。また、安定性は電流分布のばらつきによって劣化した。ただし、電流分布が改善された場合には、ITER-CSのパルス磁場運転条件4.5T,0.4T/S,40kA,7.5Kにて安定であると評価された。また、接合部電気抵抗の評価もあわせて試みた。電気抵抗は、40kA,4.5Tにて約8n$$Omega$$と評価された。

論文

Progress of LWR structural safety research at JAERI

柴田 勝之

Nucl. Eng. Des., 174(1), p.79 - 90, 1997/00

 被引用回数:1 パーセンタイル:14.48(Nuclear Science & Technology)

原研では、安全研究年次計画に従って、軽水炉の構造安全研究として構造機器の経年変化と健全性評価に係わる研究を進めている。年次計画の目標に沿って、「経年変化メカニズムと予測法の研究」、「経年変化の検出・評価法の研究」、「経年化機器の健全性評価法の研究」を実施している。安全性への重要度と交換の難易度から原子炉圧力容器、コンクリート構造物、電線を重要機器として抽出し、これらを対象に研究を進めている。本報告では、上記の研究の進展と今後の計画および安全研究の一環として実施した破断前漏洩研究の結果について概要を述べる。

論文

Electrical insulation and conduction coating for fusion experimental devices

小野塚 正紀*; Tsujimura, Seiji*; 豊田 真彦*; 井上 雅彦*; 阿部 哲也; 村上 義夫

Fusion Technology, 29(1), p.73 - 82, 1996/01

 被引用回数:9 パーセンタイル:62.07(Nuclear Science & Technology)

核融合実験装置へ適用可能な電気絶縁性および導電性を有する膜の大面積コーティング技術の開発を行った。ここでは、コーティング手法として、大面積コーティングが可能な溶射法をとりあげた。電気絶縁膜としては、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$(アルミナ)膜を、導電性膜としては、Cr$$_{3}$$C$$_{2}$$-NiCrおよびWC-NiCr膜をそれぞれ選択した。これらの電気絶縁性および導電性膜をSUS基板上にコーティングし、膜の密着性, 耐熱衝撃性, 電気抵抗, 絶縁耐電圧および熱伝導率を測定した。その結果、核融合装置用として使用できる充分な電気絶縁性および導電性を有していることがわかった。

論文

Development of electrical insulation and conduction coating for fusion experimental devices

小野塚 正紀*; 辻村 誠一*; 豊田 真彦*; 井上 雅彦*; 阿部 哲也; 村上 義夫

Fusion Technology 1994, Vol.1, p.803 - 806, 1995/00

核融合装置では、真空容器に発生する電磁応力を低減するため、あるいは接触電位を安定化するために炉内構造物等に電気絶縁性や導電性を付与する必要がある。ここでは、上記性質を付与する方法として、プラズマ溶射法による絶縁膜および導電膜のコーティングを試みたので、その結果を報告する。電気絶縁および導電材として、それぞれAl$$_{2}$$O$$_{3}$$およびCr$$_{3}$$C$$_{2}$$膜をSuS基板上にコーティングし、電気的性質や耐摩耗性等を調べた。その結果、これらコーティング膜および手法によって大型構造物に電気絶縁性および導電性を付与することが充分に可能であることがわかった。

論文

Electrical properties of carbon implanted semi-insulating GaAs

加藤 崇*; 富澤 一成*; 高橋 幸美*; 栗山 一男*; 竹下 英文; 山本 春也; 楢本 洋

Report of Research Center of Ion Beam Technology, Hosei University, Supplement, (12), p.125 - 128, 1994/03

1.0MeV$$^{12}$$Cイオンを注入したGaAsの電気的性質を調べたものである。注入直後から400$$^{circ}$$Cまでの熱処理では、電子のホッピング伝導が観測され、600$$^{circ}$$C以上の熱処理になってはじめて電子捕獲中心が活性化されることを見い出した。この活性化率は、600$$^{circ}$$Cの処理で1%、800$$^{circ}$$Cの処理で10%に達した。本論文は、これらの成果を総合的に論じたものである。

論文

Deformation behavior of TiPd-Cr high temperature shape memory alloys

星屋 泰二; 江南 和幸*; 山内 清*

Shape Memory Materials and Hydrides (Trans. of Materials Research Soc. Jpn., Vol. 18B), 0, p.1013 - 1016, 1994/00

高温作動型TiPd系形状記憶合金の高温変態特性及び高温変形挙動を明らかにするため、高温電気抵抗測定及び高温引張試験を実施した。その結果、TiPd系合金のマルテンサイト変態開始温度は、第3元素としてCrあるいはFeを添加することによって、800Kから室温まで任意に調整可能であること、また、擬弾性特性を利用すれば、2%までの形状回復歪が利用できることを明らかにした。TiPd系合金は、高い変態温度を有することから、高温用機能材料として有用であるとともに、放射線環境下における耐照射材料として使用できる可能性がある。さらに、原子力分野における同合金の様々の適用例(高温作動型のパイプ継手、フランジ、さらには熱交換器用の止栓プラグ)に関する設計例についても報告する。

論文

Restoration phenomena of Ti-Ni shape memory alloys in a neutron irradiation environment

星屋 泰二; 島川 聡司; 市橋 芳徳; 西川 雅弘*

Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.1070 - 1074, 1992/00

 被引用回数:10 パーセンタイル:67.8(Materials Science, Multidisciplinary)

TiNi形状記憶合金の形状記憶特性を利用した原子力関連機器分野への応用開発が進められているが、形状記憶合金に及ぼす中性子照射の影響については明らかではない。照射環境下におけるTiNi形状記憶合金の使用条件を見出すため、3種類のTiNi形状記憶合金を様々な中性子フルエンス条件下で照射し、照射後等温・等時焼鈍後の電気抵抗測定を実施して、変態特性を調べた。さらに照射後の変形挙動を明らかにするために低温引張試験を行った。照射温度が520Kの場合、損傷量にかかわらずM$$_{s}$$温度の変化は小さく、未照射材のM$$_{s}$$温度に殆ど一致した。また323Kで照射すると、M$$_{s}$$温度は急激に低下したが照射後に523Kで焼鈍すると、照射前の変態温度に回復した。この回復温度は極めて低いHomologous温度(T/Tm;Tm融点)0.33に相当する。これら形状記憶合金特有の照射効果は照射下の規則-不規則変態に関する検討結果によって説明出来る。

論文

Ti-Ni系形状記憶合金の変態特性および変形挙動に及ぼす水素の影響

星屋 泰二; 田昭 治*; 勝田 博司; 安藤 弘栄

日本金属学会誌, 56(7), p.747 - 756, 1992/00

低圧水素(1.1~78.5kPa)を吸収させたTi-50.5at.%Ni合金について、電気抵抗測定、引張試験、X線回折及び組織観察を行ない、Ti-Ni系合金の変態特性及び変形挙動に及ぼす水素の影響について調べた。電気抵抗測定及び引張試験結果から、この合金のM$$_{s}$$温度は水素濃度とともに低下した。これは試料冷却過程のX線回折実験から判明した、水素による母相の安定化現象、すなわちマルテンサイト変態遅滞効果に対応する。すべり変形誘起応力は水素濃度とともに変化した。水素濃度が0.032mol%を越える場合は固溶体硬化現象(hardening)が、0.032mol%以下の場合は固溶体軟化現象(softening)が支配的であった。水素濃度が1.9mol%以上になると水素化物が形成した。これは組織観察において確認されたR相の兄弟晶の再配列や水素吸蔵後の母相格子の格子歪増加と関連する。

論文

Ti-Ni形状記憶合金の変態特性および機械的特性に及ぼす中性子照射の影響

星屋 泰二; 田昭 治*; 伊藤 治彦; 高村 三郎; 市橋 芳徳

日本金属学会誌, 55(10), p.1054 - 1062, 1991/10

中性子照射後(照射温度323K、速中性子照射フルエンス8$$times$$10$$^{23}$$m$$^{-2}$$)の等原子比TiNi系形状記憶合金の変態特性、変形挙動及び硬度特性を遠隔操作型の電気抵抗測定装置・引張試験装置・硬度試験装置を用いて調べた。その結果、TiNi系合金のマルテンサイト変態開始温度(M$$_{S}$$)は照射によって100K近傍まで低下し、その低下量は200K以上であった。一方、R相変態開始温度(T$$_{R}$$)は照射前のそれと比較すると1Kから7K低温側に変化した。また、室温における破断応力及び破断歪(弾性歪を含む)は各々1300~1700MPa及び6~8%であった。さらに、引張試験において5%もの負荷歪が消失する特異な弾性挙動を見出した。TiNi系合金の中性子照射によって形成された原子変位は照射誘起不規則化を引き起こし、変態特性及び変形挙動に大きな影響を及ぼす。一方、523K、600s以上の照射後焼鈍によって規則化を促進して、損傷回復が起こる。

論文

Entry-length effect on the thermal-hydraulic design of plasma-facing components of fusion reactors, Part II; MHD flow

M.Z.Hasan*; 功刀 資彰

Fusion Technology, 19, p.1030 - 1035, 1991/05

核融合炉のプラズマ対向機器としては、第1壁、リミタ及びダイバータがある。これらの機器はプラズマ対向面で熱放射による加熱を受ける。冷却材流路が円形の場合、この熱流束は周方向に不均一となる。また、流路に直交する磁場の存在は、電気伝導性流体を冷却材に用いた場合、流速分布を平坦化させ、これもまた、周方向への温度不均一をもたらす。これら2つの不均一性(熱流束とMHD効果)は境膜温度差及び流体温度分布に影響を与える。本報では、Nu数の変化、Ha数による助走区間の変化及び表面熱流体の変化による影響について述べる。磁場の無い場合の流体金属熱伝達については第1報に述べる。熱流束と速度分布の周方向分布は、従来の定義に基づくNu数に対して負値を与えた。また、均一熱流束時に比べて60%のNu数の減少を示した。さらに、助走区間についても均一加熱時よりも2倍以上の増加を示した。

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